取得!簿記2級 |
商品の決算整理
商品の決算整理とは?
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三分法により商品の売買を記帳している場合には、決算整理というのが必要になってきます。決算整理前の残高試算表では仕入勘定が当期の仕入れを、繰越商品勘定が期首の商品を表しているので、決算整理で仕入勘定で当期の売上原価を、繰越商品勘定で期末の商品を表すように修正します。
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仕分け例 |
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期首商品棚卸高1,000、純仕入高5,000、純売上高8,000であった、期末商品棚卸高は2,000である。
決算整理仕分けをしなさい。
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借 仕 入 1,000 貸 繰越商品 1,000
借 繰越商品 2,000 貸 仕 入 2,000
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棚卸減耗費 |
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商品の帳簿残高と実際残高との差額を棚卸減耗費といい、棚卸減耗費勘定の借方に記入します。実際にある在庫と帳簿に記されている在庫が異なるときなどに使われます。
棚卸減耗費は以下の式で計算されます。
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棚卸減耗費の式 |
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棚卸減耗費=原価×(帳簿棚卸数量−実地棚卸数量)
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商品評価損 |
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商品は原則として取得原価で評価します(原価法)。ただし容認規定として期末における時価が原価よりも低い場合には、時価によって評価することも認められています(
低価法)。この取得原価と時価との差額を商品評価損といい、商品評価損勘定の借方に記入されます。
商品評価損は以下の式で計算されます。
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棚卸減耗費の式 |
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商品評価損=(原価−時価)×実地棚卸数量
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確認問題
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(1)商品の帳簿棚卸数量50個、実地棚卸数量35個、原価は@200円である。棚卸減耗費の金額はいくらでしょうか?
(2)次の資料により棚卸減耗費と商品評価損を計算しなさい。なお、当社は低価法を採用している。
期末帳簿棚卸原価 120個 @200(原価)
期末実地棚卸原価 110個 @180(時価)
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(1) 棚卸減耗費=3,000
(50個−35個)×@200=3,000
(2) 棚卸減耗費=2,000
商品評価損=2,200
(@200−@180)×110個
仕訳例
(1) 借 棚卸減耗費 3,000 貸 繰越商品 3,000
帳簿棚卸高と実地棚卸高の差額から棚卸減耗費を算定し、繰越商品の
借方から棚卸損耗費の借方に振り替える。
(2) 借 棚卸減耗費 2,000 貸 繰越商品 2,000
借 商品評価損 2,200 貸 繰越商品 2,200
実地棚卸高について、時価と原価を比較して時価が原価を下回るときは、
その下回る額を商品評価損として繰越勘定の借方から商品評価勘定の借方
に振り替える。
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