「カルティエのパシャ」という名前は、1986年に発表した万年筆の名前で、そもそもパシャとは、昔カルティエが当時のマラケシュのパシャに造った時計、その名も「パシャ」に由来しています。 92年に発売されたこの香水は、時を超え受け継がれるグランドライン「パシャ」の潮流をいく、普遍的なジェントルスタイルを表す香りとなっています。 基調はシトラス・スパイシー・ウッディ。トップはベルガモット、マンダリン、ラベンダー、バジル、ナツメグなど。ミドルはジャスミン、ラベンダー、カーネーション、ローズウッド、コリアンダーなど。ラストはサンダルウッド、オークモス、シダー、パチュリ、レザー、アンバー、ムスクなど。

「PANTHERE」とは「パンサー」つまり「豹」のこと。1914年にジャンヌ・トゥーサンの手によって初めて創られたこの豹をモチーフにしたデザインは、現在ではカルティエの代表的なデザイン・モチーフとしてブランドの様々なアイテムに受け継がれております。このデザインが生れたきっかけが、毛皮を好んだジャンヌ・トゥーサンの当時のあだ名が「パンテール」だったことから由来されているというのはちょっとした小話。 さて、今作はそのモチーフ・ラインの名を冠して1987年に発売されたレディス・フレグランスです。いかにもしなやかで滑らかな曲線の豹を思わせるようなフローラル・アンバリーの香りで、強さと気品を兼ね備えた、美しい雌豹である貴女のためのマストアイテムとなり得る一品です。トップはピーチ、プラム、ブラックカラント、ジンジャー、ペッパー、コリアンダーなど。ミドルはローズ、ジャスミン、ナルシス、チュベローズ、ガーデニア、ヘリオトロープ、カーネーション、イランイランなど。ラストはムスク、サンダルウッド、シダーウッド、バニラ、アンバー、トンカビーンズ、パチョリ、オークモスなど。揺ぎ無い調香の冴え渡る、高い完成度の逸品です。