「淑女」というような意味を持つ本作の香りは、まさにバルマンのウェア・デザインをイメージさせるようなクラシカルなフローラル・オリエンタル・ノート。ブランド・フィロソフィーを見事に表した傑作としていまなお高い評価を受けるこの名香は、我々に時代を超えた悠久のレディス・エレガンスを語りかけてまいります。プチグレイン、クローブ、ネロリなどが品の良い柑橘香を浮かび上がらせるトップから、ジャスミン、オレンジブロッサム、バイオレット、チュベローズ、ライラックなどがセンシティブで朗らかなフローラル・ブーケを広げるミドルへ。ラストはチャイニーズ・モス、パチョリ、タバコ、シダーなどが穏やかに溶け合い、深みのある大人の艶やかさと雅を演出してくれそうです。調香はロバート・ピゲの「フラカ」「バンディ」、そしてバルマンのファースト「ヴァン・ヴェール」と共に本作が代表作となる、伝説的な女性調香師ジェルメーヌ・セリエ。フロリエンタル系の頂点のひとつとして燦然と輝く逸品です。

基調はフローラル・ウッディ・オリエンタル。トップはアンジェリカシード、ベルガモット、パッションフルーツ、ピンクペッパーなど。キリッと気分を引き締める明るい香り。ミドルはコーヒーツリーの花、ムラティ、バイオレット、バニラオーキッドなど。丸みのある甘い香り。ちなみにムラティとはインドネシアの国花で、ジャスミンのような花です。ラストは、カシミアウッド、ホワイトサンダルウッド、アイリス、カプチーノ、リコリスなど。マイルドなウッディ・スイートが身体を包み込みます。

トップは厚岸草などのハーブや、レモン、ベルガモットなどのシトラス・ノート。ミドルはジャスミン、ローズ、ナルシスなどのフローラル・ブーケ。ラストはモス、アンバー、パチョリなど。溌剌としていながら華やか。昼にも夜にも使えそうな、優秀な香りです。

ベルガモットやメンソールなどがスーッと鼻に通ってくるトップから、ローズマリー、ローズ、ジンジャーなどが高級感のあるマスキュリンを演出するミドルへ。ラストはサンダルウッド、ベチバー、セージなどが押し付けがましくない、小気味の良い甘さでセンシュアリティを表します。フレッシュでバイタリティーに満ち溢れた香りです。