○平成17年度 行政書士過去問題集・教養○
■2問目 回答結果■
不正解!
正 解:4
時 間:6944秒
正解数:0問
第3問目
問題44 次の文中の空欄[a]〜[j]には、助詞「に」か「で」が入る。1〜5のうち、助詞「に」が入る組合せはどれか。
「ぶん ぶん ぶん」といえば、小学校1年生向けの単純明快な歌です。しかし、ここにも助詞の使い分けに関する問題が潜んでいます。
ぶん ぶん ぶん 村野四郎作詞
ぶん ぶん ぶん、はちがとぶ。
おいけの まわりに
のばらが さいたよ。
ぶん ぶん ぶん、はちがとぶ。(文部省唱歌、昭和22年)
この歌の「に」を「で」にすることもできるのです。次のようになります。
おいけの まわりで
のばらが さいたよ。
紙幅の都合上割愛しますが「〜で咲く」という用例はもちろんあります。また、例えば、
今朝、バルコニー[ ]、鉢植えの朝顔の花が美しく咲いた。
上の括弧の中に入るのは、どちらかといえば「で」だという気もします。「で」は濁音で歌の中では好まれないということもあるかもし
れませんが(確かに「〜で咲く」という歌は知りません)、もっと本質的な意味上の違いがありそうです。では、なぜ「おいけのまわりで」
でなく「おいけのまわりに」となっているのでしょう。
日本語非母語話者は、よく「私はいま京都でいます」「私は京都に勉強しています」のような、(母語話者の語感からすれば)不自然な文を
作ることがあります。そうしたことをヒントにしてよく言われるのは、「出来事が起きる場所は[a]を使う、物や人が存在している場所は
[b]を使う」というルールです。このルールで、
図書室[c]百科事典がある。
図書室[d]会議がある。
という違いも説明できます。「百科事典」は物なので「存在」としての表現になり、[e]が使われますが、「会議」は出来事なので、
[f]が使われる、というわけです。ここから、「お池のまわり[g]咲く」は、「咲くという出来事がお池のまわり[h]起きる」という
意味だと説明できます。(中略)
さて、「場所+に」ですが、もちろん存在の場所を表すだけではありません。例えば、
河原{に・で}空き缶を集める。
のような違いもあります。「河原[i]」となると「空き缶を集める」ことが「河原」という場所で起きるという意味ですが、「河原[j]」
となると、「河原」が「集めた空き缶の移動先」となっています。「場所+に」には移動先という用法もあるのです。
(出典 森山卓郎「『で』でない理由」より)
1 a・c・h・j
2 a・d・e・f
3 a・d・g・i
4 b・c・f・h
5 b・c・e・j
2
3
5
1
4
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